物販紹介①作品集『春流草紙』

展示と共に楽しんでいただける書籍として、夏目漱石『夢十夜』『永日小品』に寄せた言

葉と写真の作品集を制作しました。

文学、着物、写真が織りなす幻想が深い思索の森へと誘います。

展示にない作品も収録され、長い夜のお供にも最適な一冊です。

夢を旅するように、頁を捲ってください。

写真は卯月の撮り下ろしに過去の未公開作品を含めて厳選した本書の為だけの組。

モノクロフィルム、カラー、デジタル、過去と現在が交叉し混じり合いながら繋がる感覚は、漱石の「百年」に対する眼差しとも重なり、展示のテーマとして成立しています。

漱石の原文に材を取りながらも再現写真ではなく、作品のテーマ、言葉の妙、俯瞰的な視点を組み合わせ、静かな説得力を秘めた独自の世界観を生み出しています。

着物は晴川がスタイリングとモデルを同時に担当。

それぞれのコーディネートも写真と同様、文章の引き写しではなく、姿と言葉との調和によって紐解ける着こなしとなりました。

比類なき文才と豊かな知識、そして繊細な感性に満ちた漱石の物語は、短編にこそその精華が結集しているという人もいます。

漱石にとっての明治という時代、そして百年後の未来に思いを馳せることで、より作品へのご興味が深まるよう晴川の文学解説を要所に添えました。

日本を代表する文豪の教科書とは違った横顔に気付くかもしれません。

是非お手に取ってご覧ください。